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病院事業管理者あいさつ

出雲市立総合医療センター 病院事業管理者 
出雲市立総合医療センター
病院事業管理者
杉山 章

 当センターは、昭和27年5月に「平田博愛病院」として開設され、95床でスタートしました。昭和47年には「平田市立病院」、平成17年の合併を契機に「出雲市立総合医療センター」と名称を改め、今日に至っています。市民に信頼され、地域とともに歩む病院をめざすことを理念として掲げ、出雲医療圏東部地域の中核病院としての役割を担っているところです。

人口減が進む中で、高齢者の人口は2030年まで増加することが見込まれており、住み慣れた場所で快適な生活を送ることができる地域包括ケアシステムの構築は、非常に重要な課題です。その中で当センターは、医療の分化、連携の観点から、平成29年2月より急性期病棟の一つを地域包括ケア病棟へ転換することにより、退院支援をより強化しました。また、開業医の先生方の高齢化が進むことにより、在宅医療の供給の不足が見込まれることから、平成31年3月より訪問診療、同年8月からは訪問リハビリテーションの運用を開始しています。さらに令和2年9月からは、訪問看護事業をみなし指定でスタートし、令和3年4月には訪問看護ステーションを開設し、令和4年4月に在宅療養支援病院の施設基準を取得しました。

高齢者は複合疾患を合併していることが多く、一人の人間として総合的に診断や治療ができる総合診療医の育成は重要な課題ですが、高齢者が多数を占めるこの地域でも、喫緊の課題となっています。当センターは、かかりつけ医としての外来機能、二次救急医療の提供、高齢者のサブアキュートを中心とした入院医療の提供など、総合診療医に求められる「包括的統合アプローチ」、「地域志向アプローチ」を学び、実践する最適な環境があると考えており、この環境を最大限に活用し、他病院との連携を図りながら総合診療医を育成していきたいと考えています。

令和元年9月には、「地域医療構想における再検証が必要な医療機関」として全国424の公立・公的病院が公表されましたが、当センターもその中に含まれており、地域の皆様にはご心配をおかけしたところです。今回の指標は、高度急性期病院に偏っており、地域の特性については加味されておらず、正確な評価ではないと考えています。当センターの役割は、令和6年3月に策定した「出雲市立総合医療センター経営強化プラン」で掲げた5つのフラッグに集約されています。

  1. 急性期から在宅医療までの一体的提供
  2. 充実した予防医療の提供
  3. 高齢者の急性期医療の提供
  4. 市立診療所への支援
  5. 1次及び2次救急医療の提供

新たにスローガンとして掲げた「地域で暮らす」を支える病院を目指し、今後も他の医療機関や福祉施設と連携を図りながら、地域で求められている医療を提供してまいります。同時に、経営の効率化を図りながら安定した経営基盤を確立し、良質な医療を提供していきたいと考えています。

年々厳しさを増す医療情勢の中で、当センターとしての役割を最大限果たすことにより、地域の皆様の信頼に答えていきたいと思います。皆様の暖かいご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

院長あいさつ

出雲市立総合医療センター 院長 
出雲市立総合医療センター
院長 
佐藤 秀一

当院のホームがページリニューアルされました。これまでに十分できなかった情報発信を地域の皆様に行えることを大変喜ばしく思っております。この機会に一言ご挨拶申し上げます。

令和4年度に出雲市立総合医療センターは開設70周年を迎えました。記念イベントではコロナ禍でイベントがなかった反動か、大変多くの市民の方が来院され、売り場では、午前中のうちに完売が続出し、ダンス・演舞や演奏、マジックショーなどの会場も超満員でした。私も自分の趣味である250枚超のイラスト展示を行い、老若男女、多くの家族連れにご覧いただき、医療ブースと合わせて大変な賑わいでした。地域の人々と医療以外で触れ合ったり、地域のイベントに病院として参加したりすることは地域の活性化にもつながるので、今後も継続していければと思っております。また70周年記念市民公開講座では地元出身の島根大学医学部内科学講座(内科学第二)教授(兼島根大学医学部長)石原俊治先生に、腸の働きと腸内フローラと呼ばれる腸内に住む細菌叢のバランスが健康に影響を及ぼすことについての講演をしていただきました。後半は出雲高校出身で東京大学医学部附属病院大腸肛門外科の助教である落合健太郎先生に消化器内視鏡でAIが癌を瞬時に判断する最先端のシステムについて講演いただきました。今後当院はいち早くAIを内視鏡関連に導入して、より確実な癌の診断を行うとともに、医師の働き方改革の一環として内視鏡判定の業務負担軽減を目指していきたいと考えております。

出雲市立総合医療センターは70年もの長きにわたり、地域のニーズに応じて変革を遂げ、現在199床の病院に落ち着いております。出雲大社が「八百よろず」の神々を受け入れておりますが、当院は健診(ドック)、一般外来、救急外来、急性期入院、回復期入院、慢性期入院、退院後の在宅診療(訪問診療、訪問看護、訪問リハビリ)と、きれ目ない医療を展開し、八百とまではいかないまでも「よろず」診療を提供しております。当院は「市民に信頼され、地域と共にあゆむ病院を目指す」ことを理念に掲げ、新たな10年に向かって院内は活気にあふれています。

出雲市立総合医療センターというとPET-CTというイメージをもたれていた市民の方が多いと思います。しかしながら令和4年3月末でPET-CTは多くの市民に惜しまれながら地域での役目を終えました。現在は島根県立中央病院と島根大学医学部附属病院にその役割を担ってもらっております。その代わりに高機能CTを設置し、心臓ドックを開始するとともに、PET-CTのスペースを活用して、今後女性に優しい健診部門を拡充する予定です。

最後になりますが、2024年度から新しい病院の方針で運営していくことになります。かかりつけ医機能を有し、地域の医療機関と連携して出雲圏域の医療を支えていきたいと思いますのでご指導・ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いします。

交通アクセス

住所

〒691-0003 島根県出雲市灘分町613番地

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